大切な人が亡くなったら!
皆さん大事な方が亡くなった時、どうしますか?葬儀屋さんを探すなり、連絡するなりします?ちょっと待って!お寺にお墓が有る人は 先ずお寺様に亡くなった事を伝えて、葬儀が出来る日程の確認をして下さい。(夜中の場合、最近の病院では朝まで預かって貰うことが出来ますから、朝1番にお寺様に連絡を!)先に葬儀屋さんに連絡をして話を進めてしまうと、お寺様との日程が合わなかったり、お寺さんから、お出入りの葬儀屋さんに!と言われると、全てやり直しとなってしまいます。お寺様も式のやり方を全て熟知している葬儀屋さんの方が安心して任せられるから、スムーズに進める為にも、まず先にお寺様に連絡を入れてください!火葬場の空き状況にもよりますが、時間指定を気にしなければ、おおよそ日程は取れます。(年末年始除く)ちなみに火葬開始時間は午前9時から午後3時までの1時間刻み、ただし告別式を執行する場合午前9時のお釜だと午前8時から9時の式となり、集合時間もかなり早朝からとなりますから注意してください。
仏様のご飯と団子について!
人が亡くなってご安置する時、枕元にお線香一式を用意します。その時に大盛りのご飯と6個の団子も備えて有るのを見たこと有ると思います(宗派によって違うけど)何だか、わかりますか?ご飯は亡くなった方が49日掛けてあの世へと旅立つ為のお弁当、6個の団子は三途の川を渡る時にそこにいらっしゃる6人の地蔵様に1つずつ供えます。その時に懐に備えてた六文銭(三途の川の通行料)も一文ずつ供えるんです。(諸説あり)昔は家族親族大勢居たので、みんなでお世話してたんですが、今では葬儀屋さんが用意するから、団子の作り方がわからない!とか、心配しなくて大丈夫ですよ。
着物の重ね着
ご納棺の際に、好きだった洋服や着物を入れてあげることが多いですが、故人は白帷子を着ているので、同じような着物を入れる場合上下を逆さまにして入れるようにしています。宗派、地方によって諸説有りますが 同じ方向で入れると重ね着(不幸が重なる)となり、避けるようにするようです。また共襟が付いてる着物は共襟を外し(友を連れて行かないように)縦に裂いて(友との別れを意味する)結んで帯変わりにします。昔の人は言葉から想像することで、いろんな風習ができたのではないかと思われます。余談ですが 何で「どじょう鍋」が「どぜう鍋」と書くか?江戸っ子は4文字だと縁起が悪く嫌いました。なので3文字の「どぜう」で「どじょう」と読ませるようにしたとか!?
通夜・告別式って何で分かれてるの?
昔々、人が亡くなった時は親戚縁者一同集まって、水にお湯を入れて(普通と逆ですね)丁度いい湯加減にしたお湯でみんなで体を拭いてあげたようです。そして白装束に着替えさせて守り刀(邪鬼を追い払う。獣から守る。などなど)を置いて一晩中お線香を焚いて見守ったのが通夜の始まりらしいです。(ひょっとしたら、生き返る?も有ったようで!?)お線香もたくさん焚いたのは 氷がない時代臭いを消す意味でも有った説が有ります)翌日葬儀・告別式を行いますが 葬儀と告別式は分かれていました。葬儀はお坊さんにお経を唱えて頂き故人をあの世へと確実に導いて貰うもので、その後に一般の人とのお別れである、告別式を行ってたようです。現代は時間の関係で一緒に行われますが本来は別々のものです。宗派・地方によって諸説あります。
お焼香の仕方!
皆さんお焼香の時初めに親族縁者にお辞儀をして、それから故人の遺影に向かってお辞儀をしますでしょ!?本来は故人が先で、その後に親族縁者です。まぁ目の前に知り合いが座っているから、どうしてもそっちが先に思いがちですが…焼香後も同じです。またよく「何回するの?」って聞かれますが実際は決まった回数って無いんですよ。俗に浄土宗は1回、浄土真宗は2回とか、2回半とか。まあ一般的には3回が普通です。本来一般の方のお焼香は親族縁者が終わってからなので20~30分位待ちますが今は時間の関係や会葬者を待たせないように先に案内したり、同時進行するのがほとんどですが、お寺様によっては「一般は親族が終わってから!」と守る方もいらっしゃいます。
お墓に立てる卒塔婆について!
もとはインドでお釈迦様の遺骨を納めた五重塔を模して作られたもので、サンスクリット語の「ストゥーバ」を漢字に直したものす。故人の冥福を願うものらしいですよ。板の上のほうに五つの溝が有りますが、上から「空」「風」「火」「水」「地」を意味していて密教でいうと宇宙すべてとの事。で、この5代要素の元、「人間は生かされてる」と言う教えだそうです。
四華花って?
四華花(しかばな)って聞いたこと無いとおもいますが、宗教、宗派によって使用しますが紙で出来た白もしくは銀色の細い草木を模った物で祭壇に悲しみを表す物として供えてます。お釈迦様が亡くなった時悲しみの余り周囲の木々が白く枯れてしまい、まるで白い鶴が並んでいるように見えたそうです。これを立てないと成仏出来ないとまで言われてたそうです。4本枯れたことから四華花と言うそうですよ。また故人が荼毘にふされ、ご収骨の時お骨を2人で箸で摘まみますよね。(宗派によって1人の場合も有り)荼毘にふされた時弟子たちが我先にと拾うのに2人で摘まんでしまったから!とか、落とさないように2人で摘まんだから!とか諸説有るみたいです。清めの塩も元々日本は神様の国、その後仏教が広まりました。神道では死は汚れたものと言うことで全てをお祓いして塩で清めてました。その塩の風習だけが残ったとも、言われています。
お戒名ってなに?
お戒名は亡くなって葬儀をする時にお寺様からつけて頂く名前の事ですが 皆さん亡くなってから付けて貰うと、思いがちですが本来生前から付けて貰うんですよ。檀家さんであると言うことは仏門に入ってるとの事。その証であり、戒律を守る印としてお戒名を授かる物なのですが亡くなってから頂くものと思ってる方がほとんどですよね。日本において、世の中とあの世との区別や成仏するとの考えからその風習が生まれたようで、決して亡くなったから付けるという事ではありません。宗派によって、「法名」「法号」とも言われてます。お戒名と言うのは一般的には2文字って知ってました?上から〇〇院(院号)〇〇(道号)〇〇(戒名)〇〇(位号)って4段階!最初の院号は昔皇族や将軍が住んでた所を〇〇院って言ってた所から取りました。次の道号は仏教の道を極めた人やその人の特徴や性格を表す文字を使います。3番目の戒名がその人の仏の世界での名前。最後の位号は性別や年齢、位によって付けられます。お戒名の付け方は金額では無く、生前に社会的地位を始め社会貢献度やお寺への貢献度など加味して付けられるようです。
お盆ってなに?
お盆とは 浄土に行ったご先祖様が年に1回この世に帰ってくる時期を言いますよね。映画「リメンバーミー」も同じでした。ご先祖様をお迎えしてお寺様に拝んで頂いたりして供養をします。お迎えには迎え火(あなたの家はここですよ!)ってオガラを焚いて、盆提灯を飾ります(初盆の時だけ白提灯を飾ります。)もとは、7月15日を中心に行われますが、明治に国際基準化を目的に行われた改暦や農業が多い地方などは30日送らせて8月に行われるようになったとも言われています。胡瓜と茄子で馬と牛を作り飾り、馬は早く帰ってきてほしい、牛はゆっくり帰って貰いたい。との事。お盆前には仏壇をきれいに掃除をし、お盆中に留守になったお墓をきれいに掃除をする。お盆最終日は送り火を焚いて、浄土に帰って貰いますが その時に飾った物などをお焚きあげします。(地域、宗派によります)ハロウィンやクリスマスは知っていても、お盆はニュースの帰省情報で「都心は空くなぁ」とか「どこ行っても混んでるなぁ」ってな感じ?ちょっとだけ、御先祖様の事思ってみて下さい。